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05.02.2013 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシア進出問答集 人的資源編-3 駐在予定の日本人には何を勉強してもらうべきか

社長:うちは規模が小さいので日本人駐在員は一人だけしか置けないのですが、その人間には事前にどんなことを勉強してもらう必要がありますか?

小野:まずはインドネシア語でしょうね。最近は発音を収録したCD付きの入門書もたくさん出回っていますので、まずはそれらを使って基本を身に付けて、その後で私が作った『業務用インドネシア語文例集205』で応用力を高めてもらえば良いと思います。

社長:専門知識として必要になるものとしてはどんなことがありますか?

小野:経営者としての責任がありますから、財務会計の仕組みを理解して、数字の見方が解るようにしておく必要があります。経理スタッフとマネージャーはインドネシア人に担当してもらうとしても、決済権を持つのは日本人になるのが普通ですから、その場で判断出来るだけの知識が求められます。都度、日本の経理に相談している姿は絶対に見せてはいけません。もしかしたらごまかしても判らないのでは・・・と言う出来心を経理のスタッフに誘発させないとも限りません。

社長:予定している人間は製造畑しか知らないので大変だ・・・。

小野:規模の大小はあるでしょうが、輸出入に関わる貿易知識も最低限必要でしょう。乙仲、船会社、銀行等と会話する時に貿易用語が色々と出て来ます。それらの意味することが判らずに決裁してしまい、設備や材料が入らなくて肝心の生産現場が止まってしまうようなことは避けたいものです。

社長:インドネシアの労働法や税法などは勉強しなくても大丈夫でしょうか?

小野:労働法は日本語訳もありますので、それを読んで理解しておくことで十分でしょう。逆にこの分野について問題が起きた場合は、自分の知識だけで解決しようとしないで、現地で契約している法律事務所や監査法人に相談することを前提にしないと、大きなリスクを背負うことになりかねませんので要注意です。

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