インドネシア進出問答集 生活環境編-3 単身赴任で生活に困ることはないか
社長:日本人駐在員は全員単身赴任を予定していますが、生活する上で特に注意することは何でしょうか?
小野:一般論ですが、私も赴任する際にインドネシア大先輩の恩人から言われたことで、『体力7、気力2、知力1』の配分で生活することです。日本での組織の中で仕事をしている時は、自分が倒れても誰か他の人がカバーしてくれるものですが、インドネシアのような海外ではそうは行きません。自分の仕事をカバー出来るのは自分しかいないと考えて良いでしょう。ですから、良く寝て、良く食べることを基本に、熱帯で消耗の激しい体力の維持を、常に最優先にして欲しいと思います。
社長:食事をしっかり摂れるようにするには調理の上手い使用人が必要ですね。
小野:日系の工業団地が運営している単身赴任者用のサービスアパートに入居すればその心配はいりませんが、予約待ちでなかなか入れない状況にあるそうです。普通のアパートか一軒家を借りて住む場合は、料理、掃除、洗濯をしてくれる使用人を雇うのが普通です。
社長:日本食も作れる使用人はいるのですか?
小野:ジャカルタにたくさんいると思いますが、引く手あまたでなかなか見つからないでしょうね。しかし、日本食を作った経験が無くても、ちょっと気の利いた人であれば、ジャカルタジャパンや書店で販売されている、インドネシア語の解説で、写真入りの日本食の調理本を買ってあげれば、勉強しながら腕を上げていくはずです。彼女達にとっても、次に転職する際にはそれが売りになる訳ですから喜んで勉強すると思います。
社長:食材は何でも手に入りますか?
小野:ローカルのスーパーでも米、野菜、魚、肉など何でも揃っています。また、ジャカルタ市内にある日本食専門スーパーに行けば、値段は日本の倍くらいしますが、地方都市のスーパー並みの日本食材は揃っています。仮にかなり田舎に住むことになっても、週末に最寄りの都市に買い出しに来れば、食生活で困ることはないでしょう。但し、日本でも好き嫌いが激しい人については、駐在候補にしないとか、本人の意識改革を前提にするなどの配慮が必要でしょう。