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19.02.2013 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【左手の長い爪と指輪】

 インドネシアでは外国人が多く利用するところを除いて、一般的にトイレには紙が置いてありません。右手に持った桶に水槽の水を入れて、それを肛門にかけながら、左手の小指の先できれいに払い落すのです。そのために小指の爪を長くしている人を良く見かけました。私も何度かそんな環境で用を足したのですが、小指の爪は短いために、ちょっと不便な思いをしたものです。

 しかし、この長い爪が作業の種類によっては危なかったり、製品に傷を付ける原因になったりするので問題となりました。しかし、切れと言われた本人も、生まれて以来の習慣でもあり、生活面でも困ってしまうので、出来るだけ短くしてもらうことで折り合いを付けました。この時はまだ労働組合は無かったのですが、作業現場のリーダーが率先垂範してくれたので、特に反抗する声もなくスムーズに徹底出来たように記憶しています。

 余談ですが、水で洗い流す習慣はかなり昔からあるようで、日本で最近定着したウォッシュレットの先駆けみたいなものだと思いました。ジャカルタ時代の我が家でも、水桶の代わりに水道の蛇口にホースと散水ノズルを取り付けて、専らこの習慣に従っていましたが、なかなか快適でした。最近はホテルやレストランでも室内改装の際に、蛇口をひねると便座の下から水が放出される簡単な装置を取り付けているところが多いようで、出張の際にはとても助かっています。

 爪と同様に問題になったのが指輪でした。インドネシアの人達は結構大きくて派手な指輪をするのが好きなようです。工場の従業員の中にも指輪をしている人が多く、取扱中に製品に疵を付けてしまう問題がありました。こちらの方は、比較的簡単に作業中は外すことを徹底出来たように記憶しています。

 インドネシアでは街中にToko Masと書かれた看板を上げているお店がたくさんあります。直訳すると金の店という意味ですが、金を使った指輪などがたくさん売られています。現地通貨に対する信頼度が低いせいなのか、財産を箪笥預金ではなく金の装飾品に換えて保存することを好むようです。従業員達がしていた指輪も案外高価なものかもしれません。

インドネシアビジネスサポート