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27.02.2013 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【鉄筋の本数が足りない】

 新工場の建設現場を監視することが何回かありました。本社の建設管理専門家からは、細かいところは判らなくても、毎日図面を持って巡回するようにと言われました。発注先は日系のゼネコンで、私もこの分野は素人ですからあまり意味は無いと内心では思ったのですが、とりあえずその指示に従うことにしました。

 巡回を始めたころ、基礎工事の現場で鉄筋を組んでいるのを何気なく見ていて、図面に目をやったところ、本数が違うことに気付きました。それを指摘したところ、日本人の現場監督からは、作業者の気持ちが引き締まって助かると感謝されました。

 インドネシアには日本の大手ゼネコンだけでなく、中堅のゼネコンも多く進出しています。また、現地資本のゼネコンも、日本などの外資系のパートナー以外に、非常に多くのゼネコンが登場して来ており、昔は高層ビルなどの建設はほとんどが外資系のゼネコンが請け負っていたものですが、最近は地元のゼネコンが請け負っているものも多くあるようです。

 昔は日系のゼネコンは、価格は高いが、品質、納期の面で信頼がおけるという理由で、競争入札には現地のゼネコンにも参加してもらうことがあっても、最終的には日系のゼネコンに落札することがほとんどでした。しかし、現地のゼネコンが実力を付けて来たのか、そして最近の建設ブームも手伝っているのか、外資系と現地のゼネコンの格差は無くなって来ているようでする。

 ただし、日系であれ現地のゼネコンであれ、実際に現場の工事を行っているのは地元の下請け業者ですから、ゼネコンの現場所長がしっかりと目を光らせているのかどうか注意しなくてはなりません。たとえ現場所長が日本人であっても、オーナーとしての気配りを忘れてはいけないと、本社の建設管理専門家から都度アドバイスを受けたものです。

 特に現地のゼネコンに発注した場合、現場所長の学歴が高いほど、事務所で部下から報告を受けることはあっても、現場に出向く頻度は少なくなりますので、自分の城は自分で守るという意識と行動が大事です。

インドネシアビジネスサポート