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06.01.2014 最近のニュースに私的コメント

2014年のインドネシアに対する思い

インドネシア建国の五原則としてパンチャシラ(五つの柱)は、1.唯一神への信仰、2.公正で文化的な人道主義、3.インドネシアの統一、4.合議制と代議制における英知に導かれた民主主義、5.全インドネシア国民に対する社会的公正である。

1968年から約30年続いたスハルト大統領の強権政治の下では、3.インドネシアの統一が最優先され、他はかなり強制または制限された時代であったように思う。

スハルト体制が崩壊した後の6年間の政治的混乱を脱して、初めて国民のよる直接選挙で選ばれたユドヨノ大統領は2期10年を、前政権による強制と制限から解放することを政策目標にしていたように思われる。

その結果、インドネシアは言論の自由を保障され、人種差別の無い実質的な民主主義国家に生まれ変わり、経済の面でも一人当たりGDPがUS$3,000を超えるなどの目覚ましい成長を遂げた。

しかし、政府高官による止まるところを知らない汚職と、貧富の格差拡大だけでなく、非常に厄介な問題として、多数派の宗教組織(イスラム・スンニ派)による少数派(イスラム・シーア派、キリスト教)に対する迫害が顕在化して来ている。この問題は下手をすると、インドネシア建国の五原則パンチャシラの全ての柱を壊してしまうことにもなり兼ねない。

インドネシア共和国は誕生してからまだ僅か68年しか経っていない。民主主義国家になってまだ10年である。今年5月の総選挙と7月の大統領選挙で選ばれる次期政権には、是非じっくりと焦らずに国作りを進めて欲しい。そして日本国民としても出来るだけ応援したいと思っている。

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