14.05.2021
コンサルタントの独り言
世界の国々での移民問題
アメリカの大統領がトランプからバイデンに代わり、対中東政策に変化が出て来たのが原因なのか、イスラエルとパレスチナの間での武力衝突が再開し多くの犠牲者が出ています。
イスラエルとパレスチナはいずれも自分達が先住民であると主張しているようなのですが、歴史的にはおそらく世界で一番古い移民問題かもしれません。
ヨーロッパでも中東・アフリカから安価な労働力として大量に受け入れた移民の問題は、これからも長く社会問題として残ることでしょう。
アメリカにおいてはなんと言っても奴隷として連れて来られた黒人の子孫であるアフリカ系アメリカ人、中南米から合法・違法に入って来たヒスパニック系移民、中国からの移民、そしてインディアンと呼ばれた原住民からアメリカ大陸を奪い取った白人達との間の葛藤があります。
我が国日本でも300万人弱の在留外国人が居り、その中には多くのいわゆる在日と呼ばれる実質的な移民が人口の約3%を占めて存在しています。
そしてインドネシアを考えてみると、オランダ植民地時代に移民として住み着いたいわゆる華僑と呼ばれる華人達が人口の3%前後を占めています。
このように考えてみると、意外にも日本とインドネシアにおける移民の比率が似ていることに驚きました。
しかし、社会に占める彼らの勢力はかなり異なり、日本ではあらゆる分野に自由に入って来れたのに対して、インドネシアでは経済分野が主で、政治や軍事の分野では今でも限られています。
毎日のように世界中で移民と先住民の間の軋轢問題が起きています。
移民一人一人は歴史的、政治的、社会的、あるいは経済的な逃れられない理由で自国を離れたと思われるのですが、それが組織になり社会的な力を持つようになると、その力を利用するグループにより先住民と軋轢を起こすことは歴史が証明しています。
人類は英知を持ってこの問題を解決出来るようになるのか・・・難しい。