06.07.2012
最近のニュースに私的コメント
土地は本当は誰のもの
毎日のニュースで伝えられる慢性的な社会問題は4つある。汚職、乱闘、火事、そして土地問題である。土地を不法占拠しているとして、泣き叫ぶ住人を押し退けて重機が粗末な建物を排除していく。そんな場面が毎日のようにどこかで展開されているのだろう。昔、ジャカルタの中心地に自社ビルを建てることになり、いくつかの候補地を見て回った。だいたいどこの空地にも粗末な家が建てられていて、彼らは土地登記の書類を持っていた。しかし、不動産業者は最初からそれらを正式な書類とは見做さなかった。彼らに言わせると、独立後のごたごた時代に社会主義を唱えていた初代大統領のスカルノ政権が、ろくに確認もしないで登記書類を乱発したのが問題なのだそうだ。どちらの言い分が正しいのか判らないが、あの心が痛む光景はこれからも続くのだろう。