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11.08.2012 最近のニュースに私的コメント

華人の政界進出

首都ジャカルタ特別区の次期知事選挙は9月20日に決選投票が予定されている。先の一次選挙で一番に付けたのは、華人の副知事候補と組んだ現ソロ市長であった。決選投票に向けて二番手に付けた現役知事・副知事組と熾烈な選挙戦を繰り広げている。副知事候補が華人であり、イスラム教徒でないことを取り上げて攻撃するようなことも行われている。1965年のインドネシア共産党によるクーデター失敗以降、スハルト政権下ではそのプレゼンスを経済界だけに限られていた華人が、ジャカルタ副知事候補として出て来たことは時代の変遷を強く感じさせる。しかし、人口の5%前後の華人社会が、経済の90%を支配する構造は依然として変らない中で、スハルト時代は政治の裏側でしか活動しなかったのが表舞台にも出てくることが、吉と出るか凶と出るかは難しい問題である。ただ、1998年の騒乱の時のように、インドネシア人社会の不満が華人社会に対して、暴力という形で爆発しないためには、経済は華人、政治はインドネシア人という、極端に偏重した社会構造を、100年単位のゆったりとした時間のなかで、是正していくことが重要であると考えている。

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