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25.12.2012 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシア進出問答集 人材資源編-1 日本語の出来る人材はどうやって探すのか

社長:インドネシア工場の立上当初は、駐在員は言葉の面で負荷が大きいので、日本語の出来る幹部スタッフが欲しいけれど、どうやって探せば良いのでしょうか?

小野:日本語が出来るインドネシア人は、日本にもインドネシアにもたくさん居ます。しかし、日本語が出来れば良いということではないと思いますので、会社の中のどんな職種で活躍して欲しいのかを考えて下さい。

社長:立上当初は許認可や人材募集などが急務であり、その後も労務管理の要としての人材が重要と思うので、将来の総務部長候補を優先したいのですが、どんな方法がありますか。

小野:一番確かな方法は現地のリクルート会社に依頼することですが、三か月分の給与額相当の料金がかかります。自分で探す場合は、在日インドネシア留学生協会(PPI Jepang)、在インドネシア日本留学生OB会(KAJI)、インドネシア元日本留学生協会(PERSADA)などを通じて、日本留学経験者を紹介してもらう方法や、日本語学科を持つインドネシア国内の有名大学を訪ねて卒業生を紹介してもらう方法があります。

社長:製造技術の分野ではどんな探し方がありますか?

小野:上記の方法で探すことも可能ですが、より現場サイドの人材を探す場合は、技能実習生受入制度を通じて日本の工場での研修経験を持つインドネシア人を探す方法があります。

社長:技能実習生受入制度とはどんなものですか?

小野:主に高校を卒業したインドネシア人を現地の派遣機関(100以上が存在)が半年くらいの日本語研修などを行った後、日本の受入機関(IMM Japanなど全国に数多く存在)の監督の下、受入企業の工場で最高3年間にわたり専門技能を習得する制度です。インドネシアからはこれまでに4万人を超える若者がこの制度で日本に来ています。しかし、7割以上が帰国後にその経験を活かした仕事に就けていないという問題もあります。

社長:どんな方法で彼らを雇用することが出来るのでしょうか?

小野:理想的には現地の工場で必要となる3年前から日本の自社工場で実習生として受け入れ、終了して帰国した後にインドネシアの工場で雇用する方法です。次善の方法としては、間もなく帰国予定、あるいは既に帰国したけれど、インドネシアにおいてまだ就職先が決まっていない人材を、インドネシアの派遣機関あるいは日本の受入機関から紹介してもらう方法です。

社長:彼らに活躍してもらうために、特に気を付けることはありますか?

小野:日本語が出来るがために、日本人に可愛がられ過ぎて、インドネシア人社員の中で浮いてしまわないようにしなくてはなりません。特に総務人事の幹部の立場でそうなってしまうと、本来の役割が半減してしまいます。

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