25.12.2012
出島『海外ビジネスコラム』原稿
インドネシア進出問答集 生活環境編-1 大病や大怪我の場合はどうしたら良いのか
社長:駐在員が大病を患ったり、大怪我をしたりした場合は、現地の病院でも安心できるのでしょうか?
小野:残念ながら必ずしも安心とは言えません。出来るだけ日本に帰して治療を受けさせるべきです。
社長:緊急事態で日本まで帰れない場合はどうしたら良いのでしょうか?
小野:シンガポールまでは1時間で行けますから、まずはそこまで搬送することをお薦めします。また、病状によっては定期便の航空機に乗せてもらえないこともありますので、プライベートジェットによる緊急搬送と病院の手配を含めた保険に加入しておくと安心です。私も部下の日本人を緊急搬送した経験がありますが、チャータージェットを成田空港まで往復させるのに1,500万円かかりました。しかし、ほとんどは保険でカバー出来たので助かりました。
社長:逆に、現地で治療した方が良い病気などはないのでしょうか?
小野:熱帯の風土病と言われるデング熱などは、日本での発症例が無いため、診断や治療を誤る危険があると言われます。このような特殊なケースにおいては、現地で実績のある病院に入れるべきでしょう。私の家内と娘もデング熱に感染したのですが、現地の病院で治療を受けて無事に快癒しました。
社長:駐在員の奥さんが主産する場合はどうですか?
小野:ハイクラスの総合病院であれば問題ないと思います。但し、これは私の家内の経験談ですが、異国での初産はなにかと心細いので、最初は日本で出産した方が良いかもしれません。