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04.02.2013 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシア進出問答集 環境規制編-3 インドネシア国民の環境に対する意識はどうか

社長:中国系インドネシア人の事業家と合弁で工場を運営する予定ですが、彼らは環境問題に対する意識が低いと言うか、軽視しているようで不安があります。彼らは心配しなくて良いと言っていますが、本当に大丈夫でしょうか?

小野:排気、排水、廃棄物の種類や量、そして工場の立地条件によって変わると思いますが、永い間、彼らが人目の付かないように環境を汚染して来たのは事実のようです。ですから、そのような環境の延長上で合弁事業を展開する場合、従来からのやり方で問題無いとするのは仕方の無いことでしょう。

社長:しかし、環境問題に対する社会の目は厳しくなって来ているのではありませんか?

小野:ジャカルタにおける最近の大洪水の真因の一つが、川へのゴミの不法投棄であることなどから、問題意識は徐々に広がっていると思います。しかし、それに対して国民一人一人が、自分達の問題として行動を起こすところまでは行っていないのです。ジャカルタ在住の日本人ボランティアグループが、日曜日とかに商業地域の清掃活動をしていますが、現地の人達からあのような活動が発生することは未だ無いのです。

社長:それは国民性でしょうか?

小野:ニュースで一般市民の反応を観ていても、政府にちゃんと対応してもらいたい、と言った声は多いのですが、自分達は何をしなくてはいけないのか、と言う声はあまり聞こえて来ないのです。『私ちらかす人、あなた片付ける人』みたいな、差別意識と言うか、棲み分け意識みたいなものを常に感じます。

社長:環境問題でも『私汚す人、あなた洗う人』みたいな意識があるのでしょうか?

小野:そこまで無責任なことはないと思いますが、まだまだ他人事のような問題意識の人が多いと思います。あまり先々のことを心配しないと言う、楽観的な国民性も影響しているのかもしれませんね。

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