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14.02.2013 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【返事は先ず「あります!」「出来ます!」】

 ある針葉樹の代替材を現地調達したいと思い、サンプルと仕様書を持って林業関係のいくつかの機関に相談に伺いました。誰に聞いても答えは「あります!」「出来ます!」でした。最初は喜んだけれど、次第に不安になって来ました。本当にその木が生えているのか自分の目で確かめないと不安で仕方ないので、ジャングルに案内してもらいました。

 あることはありましたが、量質共にかなり問題があることも判りました。そう言えば何か新しい部品加工を依頼した時も、最初から「出来ない」と言われた記憶があまり無いのです。ジャワの習慣では、目上の人や大事なお客様から何かを頼まれた時に、いきなり「出来ません」と答えるのは失礼なことだそうです。しかし、ジャワ人以外の華僑の人までが同じ様な傾向にあるのには閉口してしまいました。

 確かに、知らない場所で道を尋ねても、「知らない」と答えられたことは無かったと記憶しています。しかし、そこに四人いたとすると、四人共に指し示す方向が異なることは良くありました。そして四人とも自信たっぷりに如何にも自分が正しいように言うので、却って混乱したことは一度や二度ではありません。

 納期に関しても、要求納期を呑んでくれたと安心していると、後から泣きを見ることになります。期限が来ても物が入らないので催促すると、『いや、実は・・・・』と言い訳が始まります。遅れることをなぜもっと早めに伝えてくれなかったのかと怒っても、昨日までは出来ると思っていた・・・との更なる言い訳が返って来ます。

 これは社内の人間に仕事を依頼した場合も同様で、何度か痛い目に遭った後は、頼んだ直後、期限までの中間時点、そして期限の少し前の最低でも三回は確認を入れることにしました。それでも安心出来ない時は、口頭で回答を受けるだけではなく、実際にこの目で現物を確認に出向いたものでした。

 後から聞いた話では、私があまりしつこく催促するものだから、仕方なく他の注文を遅らせて私の要求に応えたケースも結構あったようですが・・・。

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