インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【郵便局倉庫内の縄張り】
日本から急ぎの小荷物を航空郵便で送ってもらったことがありました。通常の手続では遅くなると思い、その世界に顔の効く業者に付き添ってもらい、ジャカルタ中央郵便局の小荷物集配所を訪ねました。
そこは体育館くらいの大きさで、中は薄暗く、床は土間だったように記憶しています。鍵のかかった扉を開けてもらい中に入って最初に目に入ったのは、いくつもの小包の山でした。底辺が直径3メートル、高さが1メートルくらいの山がいくつも並んでおり、それぞれの山の前にはそれを仕切っている恐そうな人が構えていました。
案内人は慣れた仕草で目的の山を突き止め、私の小包を探し当ててくれました。もちろん仕切り人にも気配りを忘れていなかったようです。
それ以降は郵便小包で送ってもらうことを止めたのですが、時々事情を知らない日本の知人が食料品などを送って来るものなら、大変なことになってしまいました。一ヶ月以上経ってから届けられた段ボールを空けると、そこはインドネシアの特大のゴキブリの巣に変わっているのです。
今は世界的な宅急便の会社がサービスを展開していますので、ゴキブリに横取りされることはないと思いますし、ジャカルタのような大都市ではどんな日本食も手に入るので、知人からわざわざ送ってもらうこともないでしょう。
但しそのような宅配業者を使っても輸入通関は必ずある訳ですから(郵便や宅配には輸入通関が無いと勘違いしている人は案外いるものです)、もし税関で止められると、暗くて蒸し暑い倉庫の中に放置されることを覚悟しなくてはなりません。
現物の表示と書類の表記が違うとのことで、一度その倉庫に立ち会いに呼ばれたのですが、一時間くらいの滞在中にサウナに入ったように汗をかいたのを忘れません。