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26.02.2013 出島『海外ビジネスコラム』原稿

インドネシアで仕事をする時の小話的アドバイス 【ブランドからパテントへ】

 以前は高度な技術力を必要としないブランドの模倣がほとんどであったのが、最近は特許技術が乱用されているらしく、特許係争に関わる資料の翻訳依頼も時々あります。インドネシア語で記述された特許出願書も見たことがありますが、元々この分野での語彙や表現技法が乏しい言語ですので、英語または日本語の原文を読んで初めて理解出来る部分も少なくありませんでした。インドネシア語での係争は大変だなあと痛感した次第です。

 幸か不幸か、年間の国際特許出願数が約40,000件の日本や、約50,000件のアメリカに較べると、インドネシア国内での出願数はまだ5,000件以下であり、その中の90%は日本を始めとする海外からのものであるためか、最近の労働組合のデモのような派手なニュースにはなっていません。

 しかし、インドネシアの国内市場が急成長し、日本だけでなく欧米や韓国、中国からの商品が出回ると、同時に特許問題も増えるのではないかと懸念しています。その分野の専門家のお話しでも、インドネシアの特許管理機関はまだまだ脆弱であり、法制度においても改善の余地が多いとのことです。確かに、特許問題ではなく商標問題で関係機関に問合せや審査依頼をしたことがあるのですが、結局何も解決しなかったという経験もあります。

 これから熾烈なシェア争いが繰り広げられると予想されるインドネシアの国内市場への進出に際して、価格、品質、納期だけではなく、知的財産権についても気を付けなくてはなりません。

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