22.05.2021
コンサルタントの独り言
『人間の大地』ネタばれ
2年前にジャカルタの映画館で観た『人間の大地:Bumi Manusia』をNETFLIXで配信していなか確認しましたが、残念ながらありませんでした。
しかし、Amazon Primeでは配信しているようです。
インドネシアの映画はYoutubeで全編が配信されることがあるので期待していたのですが、最近はネット配信が普及したせいか、予告編のみが配信されているだけです。
この映画は全七巻からなる長編小説を題材にしているのですが、19世紀末のインドネシアにおけるオランダ植民地支配の終焉を描いたものです。
第一巻は第二巻以降と違った話なので、映画では第二巻を中心に主人公の若い頃の話を題材にしています。
主人公は中部ジャワで県知事をしている高官の息子で、スラバヤ郊外の学校に通っている『ミンケ』と呼ばれる若者です。
ミンケと言うのはオランダ語で『猿』と言う意味らしいのですが、オランダ人がそのように呼んでいることから皆そのように呼んでいるようです。
彼は男前のため、学校の近くで砂糖黍農園を経営しているオランダ人とジャワ人女性の娘と恋に陥りますが、オランダ植民地政府の横やりで、病になった恋人を無理矢理オランダに連れ去られることになります。
その後は、当時の清朝を倒すために海外でスパイ工作を働いている漢人の女性、そしてアンボン島の男勝りなお姫様との恋を繰り広げて行きます。
その間、彼はオランダ植民地支配に対する民衆の抵抗運動を、新聞を使って扇動する反政府活動にその身を捧げることになり、最後は暗殺されることになります。
第三巻以降の話しを続編としてシリーズ物を得意とするNETFLIXで配信してくることを願っています。
第一巻は別編で、オランダからの独立を目指すゲリラ部隊の兵士の家族話しです。
ジャカルタの中心であるパサールスネンの辺りが舞台になっていますが、ゲリラとして逮捕された息子の安否を願い、気が狂ってしまう母親の悲しみをテーマにしたものです。